自費診療とは、健康保険が適用されず、治療費の全額をお支払いいただく診療のことです。現在の保険制度では、細部にわたる規定があり、保険適用されない治療も数多くあります。全額が自己負担になる分、患者様の希望に柔軟に対応した治療も可能になります。自費診療は自由診療とも呼ばれます。

ED

自費診療(ED)のイメージ

当院では、ED(勃起不全/Erectile Dysfunction)の治療を行っています。「ED診療ガイドライン」ではEDについて、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義しています。EDの原因としては、ストレスなどの心因性のもの、加齢や生活習慣病、神経系の障害などによるもの、他の病気の治療で使用している薬剤によるものなどが考えられています。

EDの治療法としては、原因に応じて、心理療法やホルモン療法、薬物療法、また手術などがありますが、その中で近年、「バイアグラ」をはじめ、「シアリス」「レビトラ」といった、複数の効果的な治療薬が開発されています。当院では、これらの治療薬を用いたED治療を行います。

勃起のメカニズムとしては、まず、男性が何らかの性的刺激受けると、脳からのシグナルが神経を通じて陰茎に伝わります。すると体内では一酸化窒素が放出され、それにより陰茎海綿体の動脈と平滑筋が弛緩して血液が海綿体に流れ込むことで勃起が起きます。この時、体内では平滑筋を弛緩させる情報伝達に関わる、「サイクリックGMP(cGMP)」という勃起に必要不可欠な物質が産出されます。その一方、このcGMPを分解する「ホスホジエストラーゼ5(PDE5)」という酵素も存在し、両者がバランスをとって率流量の調整を行っています。

このバランスが何らかの理由で崩れると、勃起障害がおきると考えられています。EDの治療薬は、「PDE5阻害薬」に分類されるもので、活発になり過ぎたPDE5の働きを抑制することで、cGMPの濃度を上昇させます。それにより平滑筋が弛緩し血流量が増加して、性器に血液が集まりやすくなり、勃起機能が正常に戻ります。

これらの各治療薬は種類によって、それぞれ効果の強弱、持続時間の長短、さらに副作用の出方も異なります。また心疾患や肝機能障害などの持病の有無によっては使用できない薬もあり、さらに別の疾患(循環器疾患など)の治療薬とは同時に服用できないものもあります。当院では、患者様の症状やライフスタイル、持病の有無、さらに様々なご希望を伺いながら、患者様に適したものを処方し、使用法や注意事項などを、しっかりとご説明をさせていただきますので、指示に従っての服用をお願いいたします。